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教員の勤務環境と支援スタッフに関する実態調査研究会です。

調査報告research report

本調査の調査結果をご説明いたします。
この調査は公的資金のみによる純粋な学術調査であり、営利団体からの支援・協力も一切受けておりません。


●調査の目的 - Research Purpose -
●資金・組織 - Funds, Investigator -
●調査の概要 - Survey -
●調査票 - Questionnaires -
●調査結果速報 - Prompt Reports -
●研究成果発表 - Publication of Research Results -


●調査の目的 - Research Purpose -


 学校の多忙化を改善するひとつの方策として、教員以外の専門性を有する多様な職種のスタッフを学校組織に加えて教職員の指導体制の充実を図ろうとする動きがあります。
 ところが職種や指導経験、あるいは雇用条件が異なる様々なスタッフが学校に増えると、学校の協働性や同僚性が失われ、かえって学校の教育力が低下し多忙化が進む事態も予想されます。
 学校と支援スタッフのこのようなミスマッチを防ぐにはどうすればよいか、当事者に対する意識調査や広範な実地調査からこの課題を明らかにし、具体的展望を示すことが本研究の目的です。



●資金・組織 - Funds, Investigator -


日本学術振興会科学研究費助成事業 基盤研究(B)(16H03773)
「多忙化縮減をめざす学校と支援スタッフの連携協力の在り方に関する調査研究」(研究代表者:樋口 修資(明星大学教育学部教授)


●調査の概要 - Survey -


教員の勤務環境と支援スタッフに関する実態調査
単純集計表


※ 本集計表は速報報告用の暫定版のため、
 引用・発表などに利用する場合は事前に当研究会までご相談ください。


研究代表 樋口修資


1.調査概要

調査時期 :2017年1〜3月
調査対象校:神奈川県・兵庫県・愛知県・千葉県・静岡県の公立小中学校
調査対象者:教務主任・各学年代表・支援スタッフ(スクールカウンセラー、学校司書、外国人児童生徒
      への日本語指導員、学習支援員、部活動指導員を各校1人ずつ)
調査方法 :県教職員組合を通じて各校へ調査票を郵送して自記式で回答
学校抽出 :できるだけ地域などに偏りが生じないように県教職員組合に選定を依頼


●調査票 - Questionnaires -


1.教員の勤務環境と支援スタッフに関する実態調査 教務主任調査票  - PDF -
2.教員の勤務環境と支援スタッフに関する実態調査 学年代表調査票  - PDF -
3.教員の勤務環境と支援スタッフに関する実態調査 支援スタッフ調査票  - PDF -



●調査結果速報 - Prompt Reports -

2.教務主任調査から

(1)支援スタッフの平均勤務人数

 学校単位で支援スタッフの平均人数で見た場合、最も多いのが小学校の学習支援員であり、最も少ないのが中学校の理科実験等支援員であった。



(2)支援スタッフによる負担軽減への認知

 多くの教務主任が、支援スタッフによる負担軽減を認知していた。最も割合が高いのが小学校の理科実験等支援員で、最も割合が低いのが中学校のスクールソーシャルワーカーであった。



(3)支援スタッフとの連絡状況

 負担軽減への認知に対して、教務主任と支援スタッフの連絡ができている割合は、総じて50%程度であった。最も割合が高いのが小学校の学習支援員で、最も割合が低いのが中学校のスクールソーシャルワーカーであった。



3.学年代表調査から

(1)支援スタッフの配置による負担軽減への認知

 調査対象校の学年代表教員に対して、下記の支援スタッフの配置により、学年代表教員自身の負担軽減につながっているか否か尋ねた(「とても役立っている」「まあ役立っている」「あまり役立っていない」「まったく役立っていない」「勤務していない」の5件法)。
 図3−1は、支援スタッフが勤務している学校の教員について、集計結果をまとめたものである。小学校では学校司書、外国語指導助手、学習支援員の順に、学年代表教員自身の負担軽減に役立っているという回答が多かった。他方でスクールソーシャルワーカー、ICT支援員については、学年代表教員の負担軽減に役立っているという回答が少なかった。
 中学校ではスクールカウンセラー、学習支援員、外国人児童生徒への日本語指導員の順に回答が多かった。他方で理科実験などの支援員、ICT支援員、スクールソーシャルワーカーという回答は少なかった。



(2)支援スタッフとの連絡状況

 調査対象校の学年代表教員に対して、下記の支援スタッフの配置との連絡状況を尋ねた(「十分にしている」「まあしている」「あまりしていない」「まったくしていない」「勤務していない」の5件法)。
 図3−2は、支援スタッフが勤務している学校の教員について、集計結果をまとめたものである。小学校の学年代表教員が連絡を行っているという支援スタッフは、多い順に学校司書、学習支援員、外国語指導助手であった。他方で、スクールソーシャルワーカー、ICT支援員、理科実験などの支援員と連絡を行っている教員は少なかった。
 中学校の学年代表教員では、スクールカウンセラー、学習支援員、部活動指導員と連絡を行っているという回答が多かった。他方で、理科実験などの支援員、ICT支援員、学校司書、外国語指導助手と連絡を行っている教員は少なかった。



4.支援スタッフ調査から

(1)支援スタッフとしての勤務日数

 スクールカウンセラー、学校司書、外国人児童生徒への日本語指導員、学習支援員、部活動指導員に対して、すべての勤務校を合計した支援スタッフとしての勤務日数を尋ねた。
 小学校ではスクールカウンセラー以外は、「週5日くらい勤務」がいずれのスタッフでも割合として一番多かった。6割以上の学習支援員が「週5日くらい」の勤務状況となっている。

     

 中学校でも学習支援員は6割以上が「週5日くらい」の勤務で、ついで日本語指導員、学校司書、スクールカウンセラー、部活動指導員の順となっている。部活動指導員の16%は「週6日くらい」の勤務状況であることがわかった。



(2)勤務校における教員との連携・協力

 調査票を受け取った学校において、教員と連絡・協力ができているかについては、いずれの支援スタッフでも小学校・中学校ともに、「十分にできている」と「まあできている」が大多数を占めている。



(3)自分が教員の勤務負担軽減に役立っているかの認識

 調査票を受け取った学校において、自分が教員の勤務負担軽減に役立っていると思うかについて質問した。小学校では日本語指導員として働く人が、自分が教員への負担軽減に役立っているともっとも多く認識していた。ついで学習支援員、学校司書、スクールカウンセラーの順である。

 中学校で教員の負担軽減に役立っているという意識を最も多く持っていたのは、部活動指導員で、ついで学校司書、日本語指導員、学習支援員、スクールカウンセラーとなっている。



●研究成果発表 - Publication of Research Results -


 樋口修資・神林寿幸, 2017, 「専門スタッフとの連携が教員の業務負担軽減に与える効果検証」日本教育行政学会第52回大会 ( 2017年10月14日 )


information

青木純一(日本女子体育大学)
研究室:03-3300-5389
aoki.junichi(at)jwcpe.ac.jp
※ (at) は @ に置き換えて下さい